東京都内に住むEさんは、七九歳の父親が死んだあと、五〇〇〇万円の相続税を払うことになった。先祖が持っていた四五〇坪(約一五〇〇平方メートル)の宅地を相続しなければならなくなったためだが、Aさんは平凡なサラリーマンで、払う金がない。三分の二にあたる三〇〇坪は他人に貸していたが、時価一億円もしており、相手もサラリーマンで買う余裕はない。もし、売っても所得税で大半を取られてしまい相続税には不足するのである。
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やむなくAさんは、その土地を物納したが、先祖の土地は、わずか一代の相続で三分の一に減ってしまった。Bさんの両親は横浜市の郊外で農業を営んでいた。父親の死後、二〇〇坪(六六〇平方メートル)の土地を相続したが、そのときは回りが畑だったので、近所の人たちに駐車場として貸していた。ところが、周辺の地価上昇で年間五〇万円もの固定資産税と一〇万円もの都市計画税を払わねばならなくなった。駐車場といっても、屋根があるわけでもなく管理人がいるわけでもないので、スズメの涙ほどの代金しか取れない。赤字なのだ。Bさんは「先祖の土地なので手放すことはできない。しかし、この高い税金をサラリーマンの月給の中から支払うことは、家族の生活を圧迫する」と、嘆いている。
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